心に響く言葉を持っているか?! -東京五輪招致でのプレゼン力-

心に響く言葉を持っているか?! -東京五輪招致でのプレゼン力-

まず(1)番目は、前回落選の反省を踏まえ、事前のロビー活動やプレゼンテーション法など専門家のアドバイスを受けていたこと。多くの世界的スポーツイベントを成功させた、イギリスのスポーツ・コンサルタント会社がバックアップしています。⇒ 失敗を繰り返さない真摯な学習能力と効果的な対応策。
 
(2)番目が、プレゼンター(皇室・首相・都知事・担当JOC役員・アスリートなど)と内容が適材適所で選ばれていて、プレゼンバランスが良かった点。⇒プレゼン対象であるIOC委員たちに、何を、如何に、誰が、アピールしなければいけないか。イベントのコンセプトを的確に把握。
 
(3)番目は、各プレゼンターが、IOCの公用語であるフランス語と英語を駆使して、プレゼン内容の深い理解を計った。⇒同時通訳をできるだけ使わず、プレゼン対象へ深く強くメッセージを伝える。
 
(4)番目は、話すときの表情、身振り手振りなどのジェスチャーを加え、視線もしっかり前を向き、自信にあふれている自己主張になった。⇒伝統的に日本人の美徳とされてきた、「謙虚」「謙遜」文化からの脱却。
 
(5)番目は、プレゼンターに、笑顔があり、明るさがあり、そして夢と希望があった。⇒近代五輪の最大のテーマを五感で表現・理解。
 
(6)番目は、要所要所で、具体的かつ印象的なエピソードを挿入し、プレゼンテーション全体がひとつの物語のように見事に構成されていた。例えば、滝川クリステル氏は流暢なフランス語で、「何か落し物をしたら、日本では必ず戻ってくる」と、日本が世界一安全な国であることをアピールし、日本の「おもてなし文化」=ホスピタリティ精神を説明しました。⇒プレゼンテーション・シナリオの完成度が高い。
 
そして最後の(7)番目のポイントは、プレゼンテーション冒頭で、いかにIOC役員たちのハートを掴むか。⇒これ以上ないという素晴らしいキャスティングに成功。
 
冒頭に登壇したのが、高円宮妃久子さまでした。洗練されたフランス語と英語を織り交ぜ、東日本大震災に対する世界の方々からの援助へのお礼を述べ、日本が世界に対して感謝している姿勢がとても印象深く、心に響いてきました。
 
まさに、これから始まるプレゼン全体に大きな期待と感動を予感させるものでした。そして、その結果は、みなさんがご存知の如くです。心に響くメッセージを届けるのが、如何に至難の業か。そしてそれが相手に届いた時の感動と達成感。そんなことを改めて痛感させてくれた、プレゼンテーションでした。
 
東京五輪まで、あと7年。如何です? 7年後とは言わず、3年後のあなたを、あなたの会社を、あなたの仕事の未来予想図を、試しに一度、プレゼンテーションしてみては・・・。かく言うJoe’sの7年後のビジョンはというと、自信を持ってみなさまに披露できるものがあります!! と言いたいところなんですが・・・。
 
文責:高橋 正敏(Joe’sビジネスセンター スーパーバイザー)