Joe’s ニューズレター

[3]海外向けECサイト、カード決済の不正を回避するには

ネット社会になっても、オンラインのカード決済は不安だという人はいる。


海外旅行でたくさん買い物をすると、カード会社から、それらが本当に本人のものか確認の電話がかかってきたご経験は無いでしょうか。顧客の個人情報が流出したというようなニュースは、毎日のように聞かされます。その流出した個人情報のカードを不正に利用して、オンライン決済で買い物をされるというケースは、日本でもなくは無いですが、海外では非常に多く発生しています。
 
 

今年になって好調な、Joe'sの海外向けサービス (joes-cloud.com)


Joe’sでも海外サービス(英語、シリコンバレーに設置, http://joes-vps.comの英語版)で、2013年8月から、Paypal以外に、クレジットカードでの決済を始めています。日本だと、たとえば、Joe’s SSL市場などでお申込みいただくと、申請のための企業情報を提出いただく関係もあって、不正は皆無ですが、海外向けのJoe’sのサービスでは、申込みの約60%が不正カードによるものでした。当初は、国内向けサービスと同じ感覚で、それらの決済を無条件に承認して、数十件もの不正取引を発生させ、払戻しを請求されました。
 
いわゆる英語圏でなくても、サイトに書いてあることが読めれば、そのサービスが使えるので、ほぼ全世界に向けてのサービスになります。また、日本のように豊かでない国や地域もあります。
 

MaxMindのコンパネ。設定するところが少なく、非常にシンプル。


2013年9月から、MaxMindという不正防止のツールを設置しました。
1. proxy経由での申し込みを認めるか否か
2. リスクの高い国からの決済を認めるか否か
などにチェックを入れますが、Riskscoreといって、MaxMindが計算したスコア(100段階)のどこまでを通すかのしきい値の設定が一番重要になります。RiskScoreは、過去に不正のあったIPアドレス、IPアドレスと国名の整合性、銀行識別番号と国名の整合性、emailアドレス、匿名proxyなどから計算されています(具体的な計算方法は秘密になっています)。
 
現在でも、申込みの50%以上は不正なカードによるものですが、それらうちの80%は、このMaxMindで拒否されます。そして、残り20%のうち、リスクの高い申込みに関しては、不正か否かを判断するためのツールを利用して、社内で判断します。その結果、承認された決済の中での不正申込みの割合は、1%未満となりました。ただ、現在もこの判断は人間が行っています。データマイニングなどの方法で、過去の統計情報から最適な決定が自動的に行われるようになれば、と考えています。そうなれば、申し込みから一定時間以内(例えば1分以内)に、アカウントを自動的に発行することも可能であると思われます。
 

カード決済のコンパネで、suspiciousとされる顧客のリスト。


皆様の中には、すでに、海外向けのサービスを開始していて、同様のご経験をされている会社の方もいらっしゃるかもしれません。今回の記事が、今後海外展開をされている方にとっての参考になれば、幸いです。Joe’sでは、近い将来、海外向けのECサイト運営のサービスの支援を行う予定です。また、サービスの提供の準備ができましたら、発表させていただきます。

[1]OSCの記念すべき100回目の開催、空前の盛り上がりをみせる

第1回OSC開催の案内(2004年9月)

オープンソースカンファレンス(OSC)は、Joe’sでは、2011年7月の京都で協賛として参加して、今回で16回目(東京6回、京都3回、名古屋3回、北海道1回、広島1回、クラウド2回)になります。ただ、OSC自体は2004年9月の第1回から数えて、今回で100回目の開催になるということです
 

100回の開催の間に、スタッフのTシャツも変化していった。


協賛と言っても、それほど大きな金額の協賛金を出しているわけではなく、OSSを利用してビジネスをしている以上、その収益の一部を還元することはむしろ当然の責務と考えています。逆に、OSC代表の宮原徹氏をはじめ、事務局のスタッフの皆さんにおかれましては、プログラムを作成したり、前日や当日の朝早くから来て、会場の設営をしたりで、肉体的・精神的にスタミナが消耗してくる部分があると思われます。Joe’sでは、日頃から感謝していますが、今回あらためて、100回目の開催をお祝い申し上げる次第です。
 
さて、今回の春のOSC東京は、例年より若干早く、2月28日から2日間の日程で行われました。昨年の秋(1300人)と比べて、かなり多くの方が参加されていると思われましたが、やはり1900人ものご参加を頂いていたとのことでした。

Joe'sのOSS標準サーバーシリーズ


 
Joe’sでは、緒方がJoe’sのOSSへの取組みについてビジネスライトニングトークで、新人の奥村がOpenStackのHavanaについてセミナーで発表を行いました。また、ブースでは、最近リリースしたconcrete5を含めた4種のOSS標準サーバー(EC-CUBE, NetCommons, ムードル)についての説明をしました。concrete5標準サーバーの詳細は、今月号の別のトピックスで詳細をお話します。
 

運営責任者の宮原徹氏、ブースをまわるツアーで。

今回は、Joe’sでも、非常に多くの方がブースにお見えになり、興味をもって質問していただきました。また、OSS標準サーバー(concrete5, EC-CUBE, NetCommons, ムードル)だけでなく、KVMのVPSやマネージドつきの専用サーバーに関しても、多くの質問をいただきました。また、他のCMSのコミュニティで、Joe’sのOSS標準サーバーのサービスをしてほしいというご要望もいただきました。
 

Joe'sの期待の新人、奥村


奥村は、2013年3月に学校を卒業し、2013年12月から入社したばかりの技術者ですが、コミュニケーションやハードウェアなど多方面のスキルがあります。どこの会社でも、プレゼンのスライドをまともに作成できる人は、新人では少ないように思われます(字が多かったり、結論がぼけているとか)。今回のスライドも、上司がほとんど手を入れていません。Joe’sでも奥村を期待しています。サポートなどで、接する機会があれば、可愛がってやってください。
 

明星大学のOSCは、懇親会はいつもこの会場で行う


 
OSCは、日常の業務もあるので、どうしても東京、京都、名古屋での参加に限られてしまいますが、ユーザの方が質問に来られたりしますので、今後も積極的に参加していきたと考えています。

[2]プロ野球のキャンプに入り混じって、Moodleが沖縄でトレーニング

横浜ベイスターズのキャンプ。ブランコ選手がゲージに。


2月19日(水)から21日(金)にかけて、沖縄国際大学で開催されたMoodle Moot 2014に、賛助会員として参加しました。2012年の三重大学、2013年の東京家政大学に引き続きの参加で、いずれもこの時期に開催されています。
 
Moodleは、本ニューズレターでも何度か取り上げています。また、LMS(learning management system)標準サーバー(https://lms.ac)というサービスを提供していることもあって、ご存知の方も多いかと思います。一言で言えば、教育用のオープンソース(OSS)のCMS (Content Management System)です。

阪神タイガースのキャンプ、多くのファンが詰めかけていた。


 
Moodleを使うと、大学の講義で、先生が教材を配布したり、課題を集めたり採点したり、成績をつけたりを、インターネットを利用して管理できます。学生から「欠席した分のプリントください」とか、「私は全部のレポートを提出していますか」と聞かれることはありません。また、講義でなくてもコースの形式の教材にもなります。そして、学生がインターネットを利用して自分のペースで学習できます。

Joe'sのブース


 
Moodleの創始者で代表者でもある、Martin Dougiamas氏は、オーストラリアの人ですが、学校まで遠かったので(ヘリコプターの救急車もあるくらいの広い国土のある国ですから)、自宅にいながら学習できる手段はないかと考えたそうです。類似のシステムは商用でもありますが、ライセンス代がかなり高価(年額500万円以上と言われています)で、Dougiamas氏は、OSSで無料でLMSが何とか提供できないかを考え、Moodleという彼の分身を育ててきました。
 

Joe'sのセミナー(池原)


今回は、宜野湾市にある沖縄国際大学でMoodle Mootが行われました。近くで、プロ野球の横浜ベイスターズのキャンプが行われていました。ケージにいたブランコ選手が柵越えを連発していました。阪神タイガーズも宜野座という30キロくらい離れたところでキャンプをしていて、特に関西からファンが大勢駆けつけていました(リトル大阪というの感じでした)。Moodle Mootがこの時期に開催されるのは、春休みということもありますが、新学期を前にMoodleのスキルをあげたい、ノウハウを交換しあってレベルを高めたい、という意味があると思います。開幕前の準備と言えるのかもしれません。
 
ただ、沖縄で開催されたこともあってか、参加者が若干少なかったように思えます。OSC(オープンソースカンファレンス)でも沖縄開催は、100から150ですから、参加者が増えなくてもやむをえなかったかもしれません。大阪以外では、沖縄行のLLCの便が少なく、また入学試験の関係で、遠隔地に宿泊することが難しかったかもしれません。
 

懇親会では、沖縄舞踊が披露された


Joe’sでは、EC-CUBEは新年会、NetCommonsは夏のユーザカンファレンスに参加されることをおすすめしていますが、Moodleでは、スキルを高めたい方、ビジネスのチャンスを伺いたい方に、このMootに参加されることを、おすすめしています。今回は、MOOC(Massive open online course)といって、Stanford大学のKoller先生らが運営しているのCourseraのような、全米で大学の共通のコースをインターネットで提供する動きについて、土屋俊先生(学位授与機構)、堀真寿美先生(帝塚山大学)がキーノート講演を行いました。今回も、原島会長を中心に綿密に準備がすすめられ、エキサイティングな企画が提供されていました。懇親会では、沖縄の音楽と舞踊が披露されました。
  

会場を提供していただいた沖縄国際大学大城保学長と、日本ムードル協会会長の原島先生


Moodleは、会社の研修でも有効です。研修のたびに会議室に全員が集まるのでは、効率が良くないと思われます。理解力の異なるスタッフ(学生)がそれぞれのペースで学習をすすめ、研修の責任者(先生)が、提出された課題をチェックしてコメントを返すという形であれば、効果が高まると思われます。
 
 

オーストラリアのパースにあるMoodleの本部には、Joe'sの鈴木禎子社長も訪れたことがある(2011年12月)。


Joe’sで提供しているLMS標準サーバーのアカウントをもてば、Moodleがすぐに利用できます。コースが幾つもあっても、1アカウントもてば、特に入門プランでは1年間無料です(その後継続するとしても年額で18,000円(税抜)です)。無料のアカウントでMoodleのアカウントを取得して、4月の入社式(開幕)を迎えてみてはいかがでしょうか。思いの他簡単です。

[4]コミュニティもビジネスも、盛り上がりを見せるconcrete5

今回のイベントは、日本初のconcrete5書籍の出版を記念して行われた。


2月6日(木)に株式会社マイナビ本社(東京・竹橋)のマイナビルームで開催された、株式会社マイナビ出版事業本部主催(コンクリートファイブジャパン株式会社共催)の、『concrete5 公式活用ガイドブック』刊行記念セミナー~concrete5で変わるウェブ制作のこれから~』に、Joe’sの緒方が参加してきました。

 

 

 

concrete5 日本ユーザーグループ リーダーのKatz Ueno氏によるイントロダクション。


concrete5は、オープンソースのCMS(Content Management System)の一種で、高度で洗練されたウェブサイト管理機能と直感的に使える特徴を持っています。Joe’sでも、将来有望なOSSプロジェクトであると考え、concrete5コミュニティに会議室を無償提供するなど、ささやかながら支援をさせて頂いていました。Joe’sでもこの度、新たにconcrete5専用のホスティングプランを提供開始することになったため、セミナーに参加し、あらためてconcrete5が持つ魅力を再確認させて頂きました。

 

出版を祝って、concrete CMS Inc.のFranz Maruna、Andrew Embler両氏による日本のユーザーへのビデオメッセージが届けられた。


会場にはクリエイター風の方が多数参加し、新進著しいconcrete5の勢いを象徴しているように感じられました。出演者には、concrete5のコミュニティ、concrete5専業事業者、Web製作会社など、concrete5への造形の深いエキスパートの面々が名前を連ねていました。

 

hissyこと、コンクリートファイブジャパン株式会社CEO 菱川拓郎氏によるプレゼンテーション。


今回のセミナーでは、参加費の中に、この度出版された『concrete5 公式活用ガイドブック』の書籍代金も含まれており、発売前に書籍を入手できるチャンスでもあり、参加者の増加の一因にもなっていると思われました。この様な試みは、今後増えていくのではないかと感じられました。

 

セミナーは、concrete5 日本ユーザーグループ リーダーのKatz Ueno氏によるconcrete5の紹介から始まり、書籍の出版を祝って、開発拠点であるアメリカ オレゴン州ポートランドからconcrete CMS Inc.のFranz Maruna、Andrew Embler両氏による日本のユーザーへのビデオメッセージも届けられました。

株式会社Innova CTOの佐藤公哉氏による、クラウドソーシングを活用した開発プロジェクトの紹介。聴衆の興味を集めていた。


その後、コンクリートファイブジャパン株式会社 CEOの菱川拓郎氏による、『concrete5とレスポンシブウェブデザインで変わる制作プロジェクト』と題したプレゼンテーションが行われ、concrete5を採用した実プロジェクトの紹介が行われました。株式会社Innova CTOの佐藤公哉氏からは、『concrete5とクラウドワークスで変わる開発プロジェクト』と題して、昨今注目を集めているクラウドソーシング(インターネットを利用した不特定多数を対象とした受発注サービス)を活用して、如何にローコストで確実に開発プロジェクトを進めていくか、という内容のプレゼンテーションが行われました。聞いたことはあるけど使ったことはない、という人が多いと思われるクラウドソーシングの活用実例の紹介とあって、同じ様な課題を持っている聴衆にとって非常に有意義な話題であったように思われました。

 

クロストークでのひとコマ。形式張るよりも立式でやりましょうか?との提案に笑いが起こった。

最後に、concrete5を取り巻く様々な方での笑いありのクロストークでセミナーは幕を閉じました。

 

今回のセミナーに参加させて頂き、concrete5が良いコミュニティを持っていて、既にビジネス分野で実案件として成果を上げていることが認識出来ました。Joe’sがコミュニティに提供している会議室も、書籍の出版を契機に参加者が増加し手狭になってしまったために、今後は他の会場での開催が予定されているそうです。コミュニティの発展を目的に会議室の提供を行っているJoe’sとしては、concrete5コミュニティが会議室を「卒業」されることを大変嬉しく思っています。

Joe'sのOSS標準サーバーシリーズ最新プラン「concrete5標準サーバー」


Joe’sでは、concrete5専用のホスティングプラン「concrete5標準サーバー」の提供を開始しました。このプランは、concrete5専業の事業者である「コンクリートファイブジャパン株式会社」の開発協力を得て、concrete5の動作に最適なチューニングを施した、Joe’sの自信作です。共用サーバー形態でありながらストレージにはSSD、CPUにはXeon6コア、メモリは32GBを搭載したホストマシンを採用し、ハイスペックながら月額1,500円から利用できる、大変お得なプランとなっています。

 

サブドメイン形式で1年間無償で利用できる「入門プラン」の提供も行っていますので、concrete5を触ってみたい、という方にとっては最適なサービスであると思われます。4月からの新学期、新年度を前に、concrete5標準サーバーでconcrete5の勉強を開始されてみてはいかがでしょうか。

 

[5]「ツナガルプラットフォーム」へ:EC-CUBEパートナー新年会@銀座

ロックオン EC-CUBEユニット長の金氏の挨拶


2008年1月にEC-CUBEのホスティングパートナーになってまる6年、Joe’sでは、EC-CUBE標準サーバーで1年間無償のサービスを提供するなど、コミュニティの発展に協力しています。
 

1月24日(金)に、恒例のEC-CUBEパートナー新年会が開催され、鈴木禎子代表と営業本部長の緒方が出席しました。今年は、例年会場となっている銀座 SKAALと目と鼻の先にある、ベノアというパーティホールで開催されました。
 

会場は多くの人の熱気で溢れかえった


2013年は、EC-CUBEの多言語版がリリースされ、今まで国内で主戦場であったEC-CUBEが、海外市場へと打って出る記念の年となりました。多言語版のリリースにより、ユーザー(店舗主)は、使い慣れたEC-CUBEのインターフェイス、機能を使って、海外の顧客へと商品を販売することができる様になります。OSSであるEC-CUBEにとっては、全世界のユーザー、開発者からフィードバックを得て、さらなる発展ができるなど、様々なメリットがあります。
 

2014年のEC-CUBEは、「ツナガルプラットフォーム」をキーワードに、パートナーや製作会社、ショップ、顧客など、EC-CUBEに関わる人達を「繋げる」ことでビジネスを盛り上げていくプラットフォームとして展開していくことが、ロックオン EC-CUBEユニット長の金氏から発表されました。EC-CUBEの公式ブログの開設による情報発信や事例の共有等、様々な施策を行い、ツナガルプラットフォームを実現していくとのことでした。
 

前EC-CUBE責任者のロックオン梶原氏と鈴木禎子代表


また、EC-CUBEの古いバージョンに対して、EoD(End of Development:開発終了)、EoS(End of Sale:提供終了)のスケジュールを明確に設定し、ユーザーが適切にサポートされたバージョンを使いやすくなる様にしていくことや、昨今のクラッキング被害や情報流出被害等に鑑み、セキュリティワーキンググループによるセキュリティ標準の策定を進めていくことも発表されていました。
 

この新年会は、EC-CUBEの主要なプレイヤーがほぼ揃いますが、今回は116名と過去最多の参加人数だったそうです。単なる名刺交換会というより、EC-CUBEを中心とした様々なビジネスの話が具体的に進むきっかけ作りにもなる場かもしれません。参加している方は事業部や営業の方が多いので、技術的に詳しくなくても、EC-CUBEの業務に携わっていれば、このイベントに参加する意味はあります(Joe’sでもスタッフがほぼ毎年参加しています)
 

ロックオン村上氏による締めの挨拶


EC-CUBE標準サーバーでは、超高速セキュリティコース(月額3,000円)というSSDを搭載した共用サーバーの提供も行っています。SSL証明書を格安に販売していることもあって(Joe’s SSL市場)、共用サーバーではEC-CUBEのサイトが占める割合が高くなってきています。この6年間、EC-CUBEのホスティングパートナーとしてコミュニティを応援して来ましたが、7年目に入った2014年も、EC-CUBEを盛り上げて行きたいと考えています。

[4]ベリサインの楕円曲線暗号のSSL証明書、ぜひお試しを

ECCで発行されたベリサイン証明書(https://kmonos.jp/)


ベリサイン証明書には、セキュア・サーバーID(セキュアサイト)とグローバルサーバーID(セキュアサイトプロ)という2種類の製品があります。後者には、SGC機能と言って、ブラウザの暗号化強度が低くても高める機能がありました。しかし、その必要性があまりなくなってきたためか、Joe’s SSL市場でも、グローバルサーバーIDは発行枚数が減少する傾向にありました。
 

最近グローバルサーバーIDでは、楕円曲線暗号(Elliptic Curve Cryptography)を用いた証明書が利用できるようになりました。現状では、ほとんどの場合RSA暗号が用いられています。通常のSSL証明書で用いられているRSA暗号もこのECCも、公開鍵暗号といって、暗号化の方法を公開しておき、その逆の演算である復号化(もとの情報に戻す)の方法を秘密にします。
 

楕円曲線上の2点P,Qを伸ばした交点Rを、x軸に関して折り曲げた点R'を演算結果とする群演算が定義される

RSAは、素因数分解の難しさを安全性の根拠にしています。7 x 13 = 91の計算はすぐにできても、91を素因数分解してみろと言われると、なかなかできないでしょう。2個の素数が1024ビットなど非常に大きくなれば、その計算時間の差が非常に大きくなります(一方向性関数)。通常のSSL証明書では、2個の素数を2048ビットで表します(秘密鍵とよばれます)。
 

このRSAと対極にあるのが、離散対数問題の難しさを安全性の根拠にした方式です。たとえば、1,2,3,4の4数の間で、2, 2*2=4, 2*2*2=3, 2*2*2*2=1というように、2を何回かかけて5で割ると、1,2,3,4のすべてを行き渡ります。離散対数問題は、たとえば、この2を何回かけて5で割ったら余りが3になりますか?(答え 3) といった内容です。この集合の要素数が大きければ、計算が難しくなります(べき乗の計算は容易だが、その逆である離散対数を求めることが困難な一方向性関数)。そして、この離散対数問題で、楕円曲線の群演算を利用したものが楕円曲線暗号とよばれます。大学院などで数学を専攻していて、しかも整数論や代数幾何などの分野を専門としている人でないと理解できないぐらい、数学的に高度な話です。

公開鍵と共通鍵


 

ECCでもRSAでも、鍵の長さが短ければ、計算機をフル回転させれば、素因数分解や離散対数問題の答えが解かれてしまいます。そこで鍵をある程度長くする必要があります。ただ、ECCの場合は楕円曲線を利用しているので離散対数問題を解くことが難しく、鍵の長さがある程度短くても安全であるとされています。また、暗号化に必要な計算時間はこの鍵の長さが短ければ短いほど高速で、ECCの方が計算の効率がよく、システムが安定するということが言えます。

Joe'sでは、Moodleを利用して社内研修を行っている


 

日本ベリサインのサイトに詳しいことが記載されています。
 

http://www.symantec.com/ja/jp/page.jsp?id=ssl-ecc-dsa-encryption
 

送信すべき情報の暗号化は、実際には共通鍵暗号と言って、もっとシンプルで高速な暗号が利用されます。RSAやECCといった公開鍵暗号は、その通信に先立ち、共通鍵暗号の鍵を共有する(通信を確立する)ために用いられます。したがって、暗号化の処理が効率であると言っても、その範囲でしか有効でない、といえます。その意味で、グローバルサーバーIDを使ってみて、さほど大きな差異を感じなかったとおっしゃる方がいるかもしれません。もう一つ、IE6やIOS6など、古いブラウザでは動作しません(時間が解決するものと思われます)。

Joe's SSL市場(https://www.joes-ssl.com)


 

https://www.verisign.co.jp/ssl/about/client-ecc-dsa.html

[3]3~4年のSSL証明書購入で、消費税率アップ対策は万全

Joe's SSL市場(https://www.joes-ssl.com)


消費税率改訂まで、あと1ヶ月ほどになりました。ECサイトを運営していれば、3月31日の深夜までに消費税率を8%に変更する必要があります。サイトに掲載している料金の表示もそうですが、自動返信メールや請求書やクレジットカードの設定なども対応する必要があります。

2014年4月から、消費税率は5%から8%に改定される


 

売る側もそうですが、買う側としても、このまま4月1日を待ってよいのかという疑問があると思います。SSL証明書の場合、2014年3月に1年有効の購入した場合でも、12ヶ月分について消費税5%を適用します。そしてこのルールは、複数年に関しても適用されます。つまり、3年とか4年とか、有効年数の長い証明書を購入した方が有利になります。

セコムでないとダメという根強いファンが多い


 

そもそも消費税率改訂とは別に、Joe’s SSL市場では、どのブランドの証明書でも、1年契約の1.7~1.8倍の価格で2年契約、2.7~2.8倍の価格で3年契約のものが購入できるようになっています。また、それだけ更新の頻度が少ないので、手続きの手間も減ります。
 

Joe's SSL市場の主役、ベリサイン


Joe’s SSL市場では、グローバルサイン、ジオトラスト、Comodoに関しては、4年までの契約が可能です。セコムに関しては、5年契約で毎年更新する場合、審査は不要ですが、2014年4月以降の更新の分に関しては、8%の税率がかかります。たとえば、2012年2月から5年間の場合、2012,2013,2014は5%、2015は8%、2016年は10%(予定)になります。
 

Joe'sウェブホスティングのFacebookページでもそれなりに反応が


 
また、ベリサインに関しては、これまで1年契約もしくは2年契約の証明書のみをご用意してきましたが、2014年2月19日から3月31日まで、新たに3年契約、4年契約のオプションを用意しました(表)。4年契約であれば、2014年4月の8%だけでなく、2015年10月の10%(予定)の対策にもなります。
 
 
 
 

1年 2年 3年 (2014年3月31日まで) 4年 (2014年3月31日まで)
Secure Site
(旧セキュアサーバーID)
39,900円 71,400円 105,000円 136,500円
Secure Site Pro
(旧グローバルサーバーID)
105,000円 186,900円 262,600円 338,500円

 

SSL証明書についてのご質問などございましたら、Joe’s SSL市場まで、お気軽にお問い合わせ下さい。

[2]サポート力アップに終わりはない:ライブチャットを全サイトに装備

チケット単位でお問い合わせを管理するシステム「Kayako」


サポートは、迅速かつ正確であることが重要です。Joe’sでは2002年の創業以来、ご満足いただけるサポートを探求してきました。2007年に現在のチケット(kayako)、2010年からは土日祝日も技術者と電話ができる(9~18時。平日は8~22時)対応を、2013年1月からは飛び出るライブチャットを導入してきました。それぞれ効果があり、ご利用の方から高い評価を頂いています。
 

ライブチャットは、サイトを訪問している人に「ご質問などございますでしょうか」というチャット画面が出てくるシステムです。これまで、
 

http://joes-vps.com
http://joeswebhosting.net
http://joes-cloud.com (海外)
 

で実施してきましたが、2014年2月18日からはすべてのサイトで実施し、事務で受け取っても、内容によっては、技術、営業に転送して継続してお話を伺うことができる様になりました。サーバーだけではなく、Joe’s SSL市場Joe’sビジネス・センターなど、全サービスに適用されています。
 

電話のサポートはお互いにプレッシャーがある


電話のサポートは、従来通りの時間帯で利用可能です。ただ、一般的に言って電話はかける側も受ける側もそれなりにプレッシャーがかかり、受話器をおいても、一仕事終えたような疲労感が出てきます。ただ、メールだと早く結果が欲しい場合に、いつ返信されるのか不安になる場合もあります。また、サービス側に問題があり問い合わせを行おうにも、メールだとニュアンスが正確に伝わらないこともあり、余計に不満がたまることもあるかもしれません。

Joe'sのサイトを見ていると出てくるチャット画面


 

ライブチャットですと、電話をしようと電話番号を探している間に、サイトから画面が出てきて、用件をすませることができます。また記録として残るので、本来は社員教育が目的ですが、後で言った言わないということがなく、Joe’sの上層部も目を通していますので、サービスの改善にもつながっていきます。
 

海外サービスでは海外のスタッフもチャットに対応している


この他、2014年2月20日付で、これまで利用してきたKayakoのチャットを廃止(チケットは継続)し、
Facebookページ
https://www.facebook.com/JoesCloudComputing/app_173399102714918
https://www.facebook.com/JoesOffice/app_173399102714918
から、ライブチャットで連絡がとれるようになりました。
https://www.facebook.com/JoesCloudComputing
https://www.facebook.com/JoesOffice
でいいね!をいただければと思います。
 

海外からのお問い合わせにも対応するため、英語力の鍛錬は欠かさない


サポートは、クレームがなければよいというのではなく、問題が生じる可能性のある箇所を先回りして改善していくような姿勢が必要であると、考えています。ITのインフラを単にお貸しするというだけではなく、サービスをストレスなくご利用いただくけるよう、今後も可能な限り努力していくしていく所存です。

[1]初期費用なし年額5,000円のVPSが登場

joes-vps.comのサイト


2013年12月から、海外向けサービスで初期費用無料月額$5のKVMのVPSを提供しています。この2ヶ月で多くの受注していることから、日本でも同様のサービスを開始することになりました。
 

joes-cloud.comのサイト


以前によくオープンソースカンファレンスなどで、1年間無償で配布していた512MBメモリ、20GBディスクのKVMのプラン(非売品)が、年額5,000円のプランとしてこの度デビューしました(KVM-5Aプラン)。また、VPSの全プランで初期費用が0円に変更となりました。
 
 
クーポンによる割引制度も始まり、サイトにお越しいただくとクーポンがおいてあり、利用料が割引になる場合があります。

年額5,000円(税抜)でもVPNが使える


■改訂概要
・VPS全プランの初期費用を無料とする
・お試し期間を廃止する(別途30日間のキャンセル期間を新設する)
・割引クーポンを発行する
・KVMのVPSに、KVM-5Aプラン(メモリ512MB、ディスク50GB、年払5,000円(税抜)のみ)を追加する
・OSを申込時に選択可能とする

■メリット
・初期費用が無料となり、必要コストが削減できる
・5,000円/年(税抜)から利用でき、必要コストが削減できる

 

年額5,000円(税抜)でもロードバランサが使える


上記の改定は、2014年2月24日(月)から行われます。
 

Joe’sのVPSは、コストパフォーマンス、ラインナップの多彩さなどの面で、他社サービスを圧倒しています。
特に、KVMのVPSプランに関しては、過去1年だけ見ても、本ニューズレターでぼぼ毎月のようにとりあげています。
 
 
 
 
2013年12月号 インフラはインフレではない:月額5ドルのVPSが出現
https://joes.co.jp/2013/12/24/5vps/
2013年11月号 あなたのVPSは、VPNとロードバランサが使えますか?
https://joes.co.jp/2013/11/20/vps/
2013年10月号 OSC東京:CloudStack 4.2がリリース。LXC機能は動作不可
https://joes.co.jp/2013/10/23/osctokyo/
2013年9月号  イベントでもらったJoe’sのVPSを、ずっと無償でご利用いただく方法
https://joes.co.jp/2013/09/24/joesvps/
2013年8月号  CloudStackユーザー会 in 大阪:バージョン4.1の深堀りに苦戦
https://joes.co.jp/2013/08/22/cloudstack-event/
2013年7月号  今年も味噌カツを食べにOSC名古屋に参加しました
https://joes.co.jp/2013/07/23/osc-nagoya/
2013年6月号  ScalrからCloudStackのAPIをたたくには:OSCクラウド@大阪
https://joes.co.jp/2013/06/19/osc-cloud/
2013年5月号  CloudStackのAPI経由でScalrを使ってみませんか
https://joes.co.jp/2013/05/23/cloudstack_scalr/
2013年4月号  CloudStack 4.0採用のKVM版VPSを提供開始しました
https://joes.co.jp/2013/04/17/cloudstack-4/
2013年3月号  オープンソースカンファレンス東京に1700名が参加、熱い議論が
https://joes.co.jp/2013/03/21/osc-2/
2013年2月号  書籍の出版と増刷で盛り上がるCloudStackユーザ会:3/6に大阪での開催
https://joes.co.jp/2013/02/20/cloudstack-3/
 

Joe’sでは、今後ともご満足いただけるサービスを追求していく所存です。皆様のご利用をお待ちしています。

[4]ビックデータを用いたバーチャルオフィスの会員審査

Joe’sビジネスセンターを運営していて、最も神経を使うのが、入会時の審査です。最近頻発している、バーチャルオフィスを悪用した投資詐欺について、どのように食い止めるかということが、業界全体での課題になっています。
 

Joe'sビジネスセンター(銀座 大会議室)


Joe’sビジネスセンターでも、現会員数が1000、累積では2,000以上にもなります。過去7年間に問題のあった方は全体の15名程度(1%未満)ですが、1件でもそういう事件があれば、犯罪者が多くいるようなことがマスコミなどで報道されてしまいます。
 
最近、ビックデータとかデータマイニングという言葉を耳にする機会が増えましたが、Joe’sでも、過去の蓄積されたデータから、統計学に基づいて、審査を行うことを検討しています。もちろん、今までも過去のデータは利用してきました。ただ、判断には主観的な要素が強く、また、決定に時間がかかることもありました。
 

投資詐欺のためにバーチャルオフィスが悪用されるケースがあるという


データから、その申請者が会員になった場合に何%の確率で問題をおこすかを、RというOSS(オープンソースソフトウェア)に計算させます。例えば、自宅住所=東京、業務=ソフトウェア開発、年齢=30という条件で会員を申請した人の中で、何%の人が犯罪を犯しているかを検索します。このデータは、申請はしたが、会員にならなかった人の追跡も必要です。
 
昨年も「統計学は最強の学問である」という書籍が25万部を超えるベストセラーになりました。ただ、この手の統計処理は、例えばクレジットカードの審査などで何十年も前から行われてきました。その意味では、今回の検討がまったく新規というわけではないかもしれません。

統計学は最強の学問である


 
統計学では、大まかに言って、2種類の誤りがあります。善人を悪人とみなす誤りと、悪人を善人とみなす誤りです。前者の誤りを一定の確率(危険率, 1%,5%など)で許容し、後者の確率を最小にする統計的検定を行うことになります。善人であることを仮定(帰無仮説)すると、その人のレコードに含まれる項目の値が異常(危険率以内にはいる)ということがわかれば、善人であるという仮説が棄却されます。
 
また、各レコードのどの項目を用いると、正しい結論が得られるのか、回帰分析、モデル選択のような統計処理を行う必要も生じます。

Rは、OSSは統計パッケージとして広く利用されている


 
現在は、大学の先生に指導を頂いています。理論的に特に新しいことはないが、そのような応用は意義があるだろうと言われています。方法が確立した段階で、学術的な研究会で成果を発表する予定です。Joe’sビジネスセンターでは、バーチャルオフィスの健全な運営に向けて、最大限の努力をしていく所存です。

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